柏木くんの大出世
みなさん、こんにちは。
江川太郎左衛門でございます。
みなさん、出世したいですか?
今日は私の部家来であった柏木くんこと、柏木忠俊の話を少しだけしたいと思います。
柏木くんは私の住む江川邸に住んでいまして、私の秘書のような存在でした。
彼もまた優秀で、私がやってのけた偉業の助手をしてくれました。
私の死後、彼は韮山県の大参事、今で言う県知事になったのです。
考えてもみてください。
彼は私の召使いだったのが、県知事になってしまったのです。
彼が大参事になったときは、明治維新という、「江戸時代までの古い考えは全て捨てて、新しいことをしてみよう」という気持ちの時代の元だったので、明治政府は、江戸時代(幕府)のときの上の人間がまた立つと、「結局また幕府の人間が仕切っているじゃないかー!天下りじゃないかー!なんにも変わってないじゃないかー!」という声を出さない為にも、幕府には関係ないといっては語弊がありますが、幕府の表に出なかった彼を選んだのです。
そして彼は、私の優秀な助手だった為、韮山県の地理、私江川太郎左衛門のことを知り尽くしていたので、能力的にも適任だったのです。
つまり、彼の能力と運の良さで、ここまで出世したと言ってはいいのではないでしょうか?
出世というものは、その人の能力も大事ですが、運というものもあるかもしれないですね。
もちろん、運があっても、能力がなければ、出世はできません。
やはり、能力というものを日々、磨かなくてはいけないものですね。
しかし、出世して、忙しくなるのもいかがなものでしょうか?
私のように、能力があり過ぎて最後、過労死してしまいます。
何が正しいかは、分かりませんね。
どなたさまも素敵な夜をすごせるようにお祈り致しております。
では、また。